危険物取扱者甲種 試験対策ノート【目次】

乙種全類を覚えちゃおう。

危険物取扱者甲種 試験対策

甲種危険物取扱者 勉強ガイド

危険物取扱者最高ランクに位置する危険物取扱者甲種資格は、消防法別表に定める全ての危険物を取り扱い、立ち会いをすることができます。

甲種試験はたとえ乙種全類所持していたとしても科目免除はありません。出題レベルも比較的高いので、しっかり復習し試験に臨みましょう。

甲種危険物の合格勉強対策

危険物内試験難易度

★★★★★

試験合格基準

3分野45問60%以上の正解率

乙種試験は、出願時に他類の既得免状や火薬類取扱者免状があれば科目免除を受けることができ、最大免除でたった5問だけ(3問正解で合格してしまう)受ければ取得できる場合もあるのですが、甲種試験はたとえ乙種全類の免状を所持していたとしても科目免除はありません。

このページのポイント

甲種危険物の試験内容と勉強法

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甲種危険物取扱者 試験ガイド

甲種危険物試験 合格対策

乙種全類所持者との違いは保安責任者になるための実務経験がどの危険物での経験であっても6か月間の従事経験があれば、全く別の危険物(乙種で言う別の類)でもすぐに保安責任者となることができること。受験料は5000円。

『化学に関する学科卒業or単位修得者』、『乙種危険物免状の交付を受けた後2年以上の危険物の取扱の実務経験を有する者』、『乙種1or6類+2or4類+3類+5類の免状交付を受けている者』、等が甲種危険物取扱者の受験資格となります。

試験科目は…

①危険物に関する法令(15問)
②物理学及び化学(10問)
③危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法(20問)

…の計45問を2時間30分で解答する5者択一マークシート方式の試験です。


甲種試験の受験ポイント

<甲種危険物の法令分野>

「法令」について出題内容は難しいというより、細かい部分についての出題が見られるようになります。

法令については乙種危険物6つの物質全てを網羅しているかの試験なので、全ての物質の個別の指定数量を覚えておかなければ別種類物品の指定数量計算などができず得点を落とすことになります。

覚えるべき法令自体は乙種と同じものなので、乙種試験で出そうなレベルの「点取り問題」も確実にあるので、そのような得点源を確実に取ることが大切です。

<甲種危険物の物理化学分野>

「物化」については乙種の「基礎的な…」ではなく、「物理学及び化学」とされています。

計算問題については公式を暗記し、要所要所で適用する必要がありますが、高度な専門書的学術知識は必要なく、甲種危険物用のテキストの解説で十分対応できる試験内容なので、単なる暗記ではなく理解しながら受験準備を進めていきましょう。

しかし、問題数がたった10問しかないので、ここで6問正解しなければ(5問不正解だと)不合格となってしまいます。

<甲種危険物の性質消火分野>

「性消」については6つの危険物類全てが出題の対象になります。内容的には危険物の物質自体は乙種と同じ物なので、極端に難易度が高いこともなく、「点取り問題」をしっかり得点することが大切です。

出題数が20問と限られていることから、各類の代表的な物質が重点的に出題されています。

甲種試験対策では「その他政令で定めるもの」の一つ一つを覚える必要はありません。混載できる物質や特徴のある物質の細かい内容にも目を通して万全を尽くしましょう。

合格ラインは各分野60%です。100%も80%も要らないと思えば手の届く資格だと思えるのではないでしょうか?


実際の試験の特徴と合格へのコツ

甲種危険物はこんな試験

★試験問題の小冊子の問題の順番は「法令(15問)」「物化(10問)」「性消(20問)」の順に記載されています。順番通りに取り組んでいく必要はないので、集中力が必要な分野から先に取り掛かりましょう。

★甲種試験は少し意地悪な出題形式が多いです。
「5つの中から正しいものを選べ」ではなく、「5つの中から誤っているものを選べ」という解答形式が多いため、2~3コしっかり覚え込んだ部分があったとしても「これが正しいのは覚えているのだけれども…」となってしまい、しっかり絞り込むことができる問題(自信のある解答)が少ないのです。

逆に、その出題傾向を知っていれば気持ちに余裕ができます。記憶や自信をあいまいにさせる手法の出題方法に打ち勝つように勉強を進めていきましょう。

以下、個々の分野の注意点。

<法令問題対策>

★問題数は15問。合格ラインは60%なので、最低9問正答しなければなりません。落としてもよい問題は6問となります。

◎試験区分が乙種と甲種とランク付けされているとしても、もともとの法令(法律)の内容は同じものです。そのため、試験の難易度は乙種試験とさほど変わりません。

ただし、範囲が全物質についてのものなので、保管に関する内容や指定数量、混載など「全類全物質」ということを忘れずにあらかじめ勉強しておかなければなりません。

<物化問題対策>

★問題数は10問。合格ラインが60%なので、6問正解しなければ不合格となります。落としてもよい問題数はわずか4問です。

◎たった10問の出題ですが、逆にこの少ない問題数の「物理化学」が甲種試験のネックとも言えます。

「物質名のない化学反応式が並んでいて…重合反応の反応式はどれか」「何molの○○で何%の水溶液を何ml作るためには○%の水溶液がどれくらい必要か」等、得意分野ではない人にとっては、「お手上げ」の問題も出ます。

<性消問題対策>

★問題数は20問。合格ラインが60%なので、12問の正解を必要とします。落としても構わない問題数は8問です。

◎乙種全類の物質が範囲ですが特別な突っ込んだ難問はなく、各類(乙種)に合格できるだけの内容が出題されます。

物質自体の特徴(性質)ばかりを詰め込んでしまいがちですが、「消火」に関するものの出題も多くみられるので、水消火が可能であったか、泡消火の目的(効果)は…など、各物質の「特徴~保存方法~禁止消火方法」を類ごとに整理して覚えておきましょう。

各類2~3問くらい(2~3種類の物質)の出題がされます。


甲種は甲種用の参考テキストを一冊

乙種危険物物質の全てが出題・把握範囲

甲種危険物取扱者試験では、乙種6類までの危険物の全てが出題範囲であり、仕事的な実務でも多くの「危険物・爆発性可燃物」の取り扱いの責任者になるため、知らない・見たことがないでは済みません。

禁水性の発火物の消火に水をかけることが無いよう、甲種危険物対策用のテキストや乙種全類用テキストを購入して勉強を進めましょう。

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甲種危険物試験の性質・消火問題対策

合格ラインまでの覚え方 ( ˘ω˘ )

乙種1類~6類までの物質名と性質を全部覚えてしまいましょう!…というのは酷な話なので、どんな点に気を付けて覚えて行ったらいいか、合格ラインまで到達できる勉強の仕方、覚え方の例を伝授です。 (^_-)-☆

<類の特徴をしっかり区別・分別>

まずは、類の特徴をしっかり区別・分別できるようにしましょう。

第1類危険物⇒酸化性固体
…モノ本体は燃焼しない!熱・衝撃・摩擦等によって分解し、酸化させ、激しい燃焼を起こさせる物質。

第2類危険物⇒可燃性固体
…火炎で着火しやすい。低温で発火しやすい物質。

第3類危険物⇒自然発火性/禁水性物質
…空気で自然発火/水で発火。可燃性ガスを発生し着火する物質。

第4類危険物⇒引火性液体
…引火性を有する液体。

第5類危険物⇒自己反応物質
…分解し自分の酸素で発熱・爆発・燃焼等の反応が起こる物質。

第6類危険物⇒酸化性液体
…モノ本体は燃焼しない。可燃物の燃焼を促進する液体。

<性質と消火方法を連想暗記>

第1類危険物⇒不燃性。
しかし加熱で自己分解し、含有している酸素を発生する。可燃物・有機物との接触を避ける。同じ酸性物質でも接触禁止。

消火連想⇒大量の水で物質の温度を下げることによって消火を試みる。…水消火OK。ただし、アルカリ金属系は水と反応するので粉末消火器、乾燥砂にて消火する。

第2類危険物⇒水に溶けず、沈む比重の固体。
酸化剤との接触は危険。粉末は粉じん爆発を起こす。空気で自然発火、水でガスを発生するものがある。

消火連想⇒酸化剤との接触禁止。金属系粉末は水、湿気との接触禁止。…水禁止は乾燥砂で酸素を遮断。リン・硫黄は水消火OK。引火性の個体は泡・粉末・二酸化炭素・ハロゲン化物等の窒息消火。

第3類危険物⇒空気・水が危険。
でも、どちらかだけ危険(安全)なものもあるのでそれを区分できるように覚える。(黄りんやリチウムなど)。空気に触れると燃えるので「保護液」に漬けて保存する必要があるものがある。

消火連想⇒禁水性には乾燥砂・粉末消火剤。黄リン(自然発火性のみ)は水・泡などOK。

第4類危険物⇒水より軽く、蒸気は空気より重い。

消火連想⇒水をかけると火の海になるため禁止。…泡・二酸化炭素・ハロゲン化物・粉末・霧状での窒息消火。アルコールには耐アルコール泡を使用する。

第5類危険物⇒水より重い。酸素を含んでいる。

消火連想⇒爆発(←一瞬で)するため、消火は不可能。大量の水・泡で冷却し抑制。空気を遮断、窒息させても意味のない酸素含有物質。

第6類危険物⇒不燃性の物質。
水と反応するものがある。腐食性を有する。触ると皮膚がただれる。発生するガスは有毒。

消火連想⇒不燃性なので燃焼している物質に対応した消火方法を採る。大量の水による冷却抑制消火。

<共通ブツと特徴的な物質のチェック>

ある意味、これが試験に出なくて何の知識を試しているの?というような部分です。一例なので、参考にすべき手法を参考にして自分流に分類できるように覚えていきましょう。


1類⇒「塩素酸」「過酸化」「臭素酸」「硝酸」「過マンガン酸」「重クロム酸」が付けば1類…不燃性で酸化させる固体で水をかけても平気だな…。

特徴的物質チェック⇒ナトリウムと名がついているのは「潮解性」があるんだな…。

水に溶けるのは「塩素酸アンモニウム・過塩素酸ナトリウム・過塩素酸アンモニウム」で、「塩素酸カリウムは熱湯に溶ける」あとは溶けにくいんだな…。

「過酸化物」系はアルカリ金属系だから水関係はタブー。過酸化カリウムは潮解性があって、過酸化マグネシウムも水には溶ける。 過酸化バリウムはちょっと変わっていて酸のほかに熱水に溶けて過酸化水素を発生させるんだな…。「亜塩素酸」は吸湿性で水に溶ける…。


このような形で、「水に溶けるモノ」や「酸素を発生させるモノ」、「水に浮く」や「燐光を放つ」など、自分が整理して記憶しやすいように1類~6類物質を分類して、特徴的なものを覚えていくと、試験で選択肢の消去法によって解答を絞ることができます。

これをめんどくさがってやらないでいると、あてずっぽうで60%の正答はできないと思います。


負けるな逃げるな~♪ (^^)/

甲種性消問題 勉強方法のポイント

その暗記しやすいモノを「まとめたモノ」はないのかー!!

…いえ、すでに市販のテキストに物質の性質が載っている時点でそれが「まとまったモノ」なのです。

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このサイトの管理人さん、危険物全種全類受験しています。 (;・∀・)

性質・消火(性消)分野だけなら、当サイトの乙種危険物試験対策ノートのページでも太刀打ちできると思います。

頑張って自分の勉強法・暗記法・重要項目チェック法を磨きましょう。それが確実な合格のための一番の近道です。