硝酸の性質 重要暗記項目
危険物取扱者試験で出題される危険物の「性質消火」問題の暗記ポイントをまとめていきます。
乙6/甲種危険物~酸化性液体~
硝酸
(HNO32)
指定数量 300キログラム
危険等級 Ⅰ
比重
1.5以上
融点
-42℃
沸点
86℃
上記は基本概要です。危険物試験合格には下段の性質・特徴を把握し覚えましょう。
硝酸の性質&指定数量
硝酸の性質
★強酸の強酸化液体。純度により発煙硝酸(96~98%)、濃硝酸(92~93%)と呼ばれる。
<指定数量>
◎300キログラム
<形状・性質>
◎無色透明液体 ◎わずかに吸湿性がある。 ◎湿気を含む空気中では褐色の発煙を生じる。 ◎沸騰し分解したり、日光、加熱などで分解すると黄褐色となり二酸化窒素と酸素を生じる。 ◎皮膚を侵す。 ◎希硫酸は金属を侵し、一酸化窒素を発生する。 ◎水と反応し発熱する。 ◎希硝酸⇒鉄・ニッケル・クロム・アルミニウムを溶かす。 ◎濃硝酸⇒上記金属類が不動態を作り侵されない。
発煙硝酸の性質
<形状・性質>
◎赤色または赤褐色液体 ◎純硝酸を98%含有するもの。 ◎空気中では茶褐色の発煙を生じる。 ◎硝酸よりさらに酸化力が強い。
硝酸系共通
<危険性>
◎還元性物質、有機物と混合すると発火する。 ◎反応し発生する窒素酸化物は有毒ガス。 ◎皮膚を侵す。
<貯蔵・取扱いの注意>
◎有機物、可燃物と接触しないようにする。 ◎日光の直射や熱源を避けて貯蔵する。 ◎5リットル以下はガラス容器貯蔵。 ◎大量貯蔵は鉄製タンクに防湿して貯蔵する。 ◎防毒マスクや防護具で取り扱う。 ◎流出した時はソーダ灰、消石灰等で中和させる。
<消火の方法>
◎液体は不燃物だが、水噴霧のほかは水は使用できない。燃焼物に応じた消火をする。 ◎乾燥砂、粉末による窒息消火を行う。
以上は危険物取扱者試験(性質分野)に出やすい部分の「抽出」です。
確実に試験に合格するためには必須の暗記・整理項目なので、頑張って記憶していきましょう。
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乙種第6類危険物 共通重要項目
一般的概要
消防法別表の第6類の項の品名欄に掲げる物品で、酸化性液体の性状を有するもの。酸化力の潜在的な危険性を判断するための試験で一定の性状を示す液体。
共通危険性
それ自体は不燃性の液体であるが、強い酸化力を有している。
水と反応して発熱するものがある。
有機物と混合するとこれを酸化させ、酸化熱で有機物が発火し有毒ガスが発生する。
腐食性の強酸で、皮膚を腐食させる。
共通火災予防
陶器・ガラス容器に保存収納し、密封する。
空気中の湿気や有機物から遮断する。
可燃物および分解を促進する薬品類との接触を避ける。
容器の破損、容器からの漏れに注意する。
共通消火方法
水や泡が適している。
二酸化炭素、ハロゲン化物、炭酸水素類を使用する粉末は不適当である。
乙種第6類(酸化性液体の性質・火災予防・消火)
ここではこの類の試験に必要な「性質消火」対策として必要な範囲をまとめてあります。「物理化学」「法令」対策については別ページにまとめてあるので、科目免除を受けない方は「物化・法令」も同時に勉強・理解しましょう。
※以下↓の物質名から各個別性質解説ページへ飛びます。
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▶3-硝酸の性質の要点
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▶4-その他指定物の性質の要点
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