アルコール類の性質・指定数量 -乙4危険物試験-

乙4危険物の性質勉強。

アルコール類の性質の性質 重要暗記項目

危険物取扱者試験で出題される危険物の「性質消火」問題の暗記ポイントをまとめていきます。

乙4/甲種危険物引火性固体


アルコール類の性質

メチルアルコール/エチルアルコール/n-プロピルアルコール/イソプロピルアルコール

指定数量 400リットル
引火点 23℃以下
危険等級 Ⅱ

炭化水素の水素原子の一部を水酸基で置換した形の化合物をいう。分子中の水酸基の数により1価アルコール、2価アルコール、3価アルコールという。

燃焼しても炎の色が見えないのが特徴。毒性のあるもの、麻酔性のあるものと分けられる。消火は耐アルコール泡を用いる。

アルコール類の性質

引火点/発火点

メチル~=11℃/385℃
エチル~=13℃/363℃
nプロピル~=23℃/412℃
イソプロピル~=15℃/399℃

沸点/融点

メチル~=64.7℃/-94℃
エチル~=78.3℃/-114℃
nプロピル~=97.2℃/-127℃
イソプロピル~=82.4℃/-89.5℃

燃焼範囲

メチル~= 6.0~36
エチル~=3.3~19
nプロピル~=2.1~13.7
イソプロピル~=2.0~12

比重/蒸気比重

メチル~=1.1
エチル~=1.6
nプロピル~=2.1
イソプロピル~=2.07

上記は基本概要です。危険物試験合格には下段の性質・特徴を把握し覚えましょう。

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アルコール類の性質&指定数量

メチルアルコールの性質


<指定数量>

◎400リットル

<形状・性質>

◎別名:メタノール、木精◎無色透明液体 ◎毒性がある。 ◎発揮性が強い。 ◎水に溶ける。 ◎有機溶剤によく溶ける。 ◎芳香性を有する。 ◎比重0.79、蒸気比重1.11 ◎沸点65℃、融点-98℃、引火点11℃、発火点385℃ ◎燃焼範囲7.3~36% ◎伝導率はよく、静電気は蓄電しにくい。

<危険性>

◎引火性で燃焼しても炎・煙が出にくい。 ◎毒性があり、飲むと失明、死亡することがある。

<貯蔵・取扱いの注意>

◎引火点以上に液温を上げないよう注意。 ◎容器は密封し、冷所に貯蔵する。 ◎通風・換気に注意する。

<消火の方法>

◎炭酸ガス消火器、耐アルコール用泡消火器、粉末消火剤などを使用する。

エチルアルコールの性質


<指定数量>

◎400リットル

<形状・性質>

◎別名:エタノール、酒精◎無色透明液体 ◎麻酔性がある。 ◎発揮性が強い。 ◎水に溶ける。 ◎有機溶剤によく溶ける。 ◎芳香性を有する。 ◎比重0.79、蒸気比重1.59 ◎沸点79℃、融点-114℃、引火点13℃、発火点363℃ ◎燃焼範囲4.3~19% ◎伝導率はよく、静電気は蓄電しにくい。

<危険性>

◎引火性で燃焼しても炎・煙が出にくい。 ◎麻酔作用があり、吸入すると頭痛、眠気、吐気がある。

<貯蔵・取扱いの注意>

◎引火点以上に液温を上げないよう注意。 ◎容器は密封し、冷所に貯蔵する。 ◎通風・換気に注意する。

<消火の方法>

◎炭酸ガス消火器、耐アルコール用泡消火器、粉末消火剤などを使用する。

n-プロピルアルコールの性質


<指定数量>

◎400リットル

<形状・性質>

◎別名:1-プロパノール ◎無色透明液体 ◎発揮性が強い。 ◎水に溶ける。 ◎有機溶剤によく溶ける。 ◎芳香性を有する。 ◎比重0.80、蒸気比重2.07 ◎沸点97℃、融点-127℃、引火点25℃、発火点412℃ ◎燃焼範囲2.1~13.5%◎塩化カルシウムの冷飽和溶液に溶けない。 ◎麻酔性がある。

<危険性>

◎引火性で燃焼しても炎・煙が出にくい。

<貯蔵・取扱いの注意>

◎引火点以上に液温を上げないよう注意。 ◎容器は密封し、冷所に貯蔵する。 ◎通風・換気に注意する。

<消火の方法>

◎二酸化炭素消火器、耐アルコール用泡消火器などを使用する。

イソプロピルアルコールの性質


<指定数量>

◎400リットル

<形状・性質>

◎別名:イソプロパノール、2-プロパノール、ジメチルカルビノール ◎無色透明液体 ◎水に溶ける。 ◎エーテルによく溶ける。 ◎中毒性がある。 ◎比重0.79、蒸気比重2.07 ◎沸点82.4℃、融点-89.5℃、引火点15℃、発火点399℃ ◎燃焼範囲2.0~12%

<危険性>

◎引火性で燃焼しても炎・煙が出にくい。 ◎中毒性がある。

<貯蔵・取扱いの注意>

◎引火点以上に液温を上げないよう注意。 ◎容器は密封し、冷所に貯蔵する。 ◎通風・換気に注意する。

<消火の方法>

◎二酸化炭素消火器、耐アルコール用泡消火器、消火粉末などで窒息消火する。

以上は危険物取扱者試験(性質分野)に出やすい部分の「抽出」です。

確実に試験に合格するためには必須の暗記・整理項目なので、頑張って記憶していきましょう。

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乙4危険物取扱者 資格マスター

乙種第4類危険物 共通重要項目

一般的概要

引火点を有する引火性液体であって、常温常圧で液体であり、発揮性が大きく、常に液面に可燃性蒸気を発生している。

液体(第3石油類、第4石油類及び動植物油類にあっては、1気圧において、温度20℃で液状であるものに限る。)であって、引火の危険性を判断するための政令で定める試験において引火性を示すものであることをいう。

共通危険性

引火点が低い物ほど、引火の危険性が大きい。
燃焼範囲の広いものほど、危険性は大きい。
下限の蒸気濃度の低い物ほど、危険性は大きい。
空気より重い蒸気で低い所に滞留し引火の危険がある。
水に浮いて火面が広がり消火は困難である。
発火点が低いほど危険である。

共通火災予防

通風及び換気に気を付けて、上記を発生させないこと。
引火を避けるため、炎、火花、高温体等を危険物に近づけないこと。
静電気の発生、蓄積を防止すること。

共通消火方法

窒息作用または抑制作用(負触媒作用)による消火を行う。
窒息作用による消火…化学泡、機械泡、粉末、ハロゲン化物及び二酸化炭素消化器
抑制作用による消火…霧状放射の強化液、粉末及びハロゲン化物消化器

乙種第4類(引火性液体の性質・火災予防・消火)

ここではこの類の試験に必要な「性質消火」対策として必要な範囲をまとめてあります。「物理化学」「法令」対策については別ページにまとめてあるので、科目免除を受けない方は「物化・法令」も同時に勉強・理解しましょう。

※以下↓の物質名から各個別性質解説ページへ飛びます。


指定数量 50L ジエチルエーテル・二硫化炭素・酸化プロピレン・アセトアルデヒド…

非水溶性:200L ガソリン・ベンゼン・トルエン・エステル類・メチルエチルケトン…
水溶性:400L アセトン・ピリジン…

指定数量 400L メチルアルコール・エチルアルコール・nプロピルアルコール…

非水溶性:1000L 灯油・軽油・クロロベンゼン・キシレン・テレビン油…
水溶性:2000L 酢酸…

非水溶性:2000L 重油・クレオソート油・アニリン・スピンドル油・ニトロベンゼン…
水溶性:4000L エチレングリコール・グリセリン…

指定数量 6000L ギア油・シリンダー油・タービン油・マシン油・、モ-ター油…

指定数量 10000L 椰子油・アマニ油…